どうも、ガジェット好きないどみつです!
今の時期は年末セールもあり、完全ワイヤレスイヤホンの購入を考えている人は多いのではないでしょうか?
確かに良い製品はたくさんあります。
ですが!少し待った方がいいかもしれません。
昨日、スマホやイヤホンに使われるチップの設計で有名なQualcomm Technologies(クアルコム)からワイヤレスイヤホン向けの新しいチップが発表されました。
その名も、【QCC305x】シリーズです。
本記事では、このQCC305xシリーズについて期待できることを中心にお伝えします。
クアルコムの発表

さて、新しいチップの発表の中ではどのようなことが明らかにされたのでしょうか?
要点を見ていきましょう。
- QCC305xは多くのプレミアムオーディオ技術のサポートによってリッチなワイヤレスオーディオ使用へのより柔軟でコストを意識した選択肢を提供するために設計された。
- QCC305xは来たるBluetooth Low Energy Audio規格をサポートし、メーカーが多くの価格帯でユーザーのニーズに合うイノベーションを行いやすくデザインした。
- 現在のワイヤレスイヤホンの用途は、ハンズフリー通話、動画視聴、ゲームプレイである。
- QCC305xは、前世代よりも強力な接続性、省電力最適化、リッチな機能統合を提供する。
ということが伝えられました。
そして、QCC305xがサポートする技術の具体例を挙げると、
オーディオシェアリング | 複数のワイヤレスイヤホンやスピーカーを1つのスマートフォンに接続 - 来たるBluetooth Low Energy Audio規格に適応 |
音声サービス | Always-on wake word アクティベーション(音声による操作)またはボタンアクティベーションを統合した |
Qualcomm Adaptive Active Noise Cancellation(クアルコム・アダプディブ・アクティブ・ノイズ・キャンセレーション) | ユーザーの状況に応じたノイズ緩和 |
Qualcomm aptX Adaptive | 音響解像度最高96kHz、動画視聴やゲームプレイ中の高音質および低遅延 |
Qualcomm aptX Voice, Qalcomm cVc Echo Cancellation, Noise Suppression | 高音質低遅延の音声、エコー除去、ノイズ抑制による明瞭な音声通話 |
ということです。
ミドルレンジの製品にもアクティブ・ノイズ・キャンセリング機能が広がるのは楽しみです。アクティブ・ノイズ・キャンセリングは今の技術では低周波を相殺することが得意なため、特に飛行機などに乗っているときのゴ~というノイズを低減することが期待できます。
アクティブ・ノイズ・キャンセリングは、低周波の少ない環境ではあまり効果を感じない&シリコンイヤーチップだけでも雑音をかなり低減できることもあって、必要性はあまり感じていなかったのですが、機能が搭載されていることに越したことはないですね。
オーディオ・シェアリングは、Bluetooth Low Energy Audio規格による新しい機能の1つです。例えば、スマートフォン1つに対して、この機能を搭載しているイヤホンやスピーカーを複数つなげてオーディオ再生することができます。
次に、新しいBluetooth Low Energy Audio規格について見ていきましょう。
Bluetooth Low Energy Audio規格とは?

Bluetooth Low Energy Audio規格とはどういったものでしょうか?
これは、しばしば略称としてLE Audioと表記されます。
旧来のBluetoothと異なるLE Audioの機能をまとめると、
低消費電力 LC3 コーデック | 旧来のBluetoothの標準コーデックであるSBCと比較すると、半分の電力消費量で同等または若干優れたオーディオ品質を実現できる。現行の製品の音質を保ったまま電池寿命を2倍にできたり、電池寿命を保ったまま音質を高くすることができる。 |
マルチストリームオーディオ | 1つのオーディオソースデバイス(スマホやパソコンなど)と1つ以上のオーディオシンクデバイス(イヤホンやスピーカーなど)の間で、複数の独立したオーディオストリームを同期して送信できる。この機能により、完全ワイヤs類や本の性能向上を図れる。よりよい立体音像が得られるほか、音声アシスタント機能もさらにシームレスに利用でき、イヤホンなどがスマートフォンとノートパソコンの両方に接続されている等、複数のオーディオソースデバイス間のスムーズな切り替えも実現できる。 |
ブロードキャストオーディオ&オーディオシェアリング | ・ブロードキャストオーディオ機能では、1つのオーディオソースデバイスをオープンにして無制限の数のオーディオシンクデバイスにオーディオストリームをブロードキャストできる。 ・オーディオシェアリング機能では、自分のBluetoothオーディオを周囲の人と共有できる。空港、バー、会議室等の公共の場でオーディオを共有できる。 |
となります。
イヤホンの充電回数が増えるのは面倒なので、低消費電力であることは、うれしいですね。
友達が対応したイヤホンをつけていれば、すぐに自分が聞いているオーディオを一緒に聴くことができるのも楽しいと思います。
次は、QCC305xを旧世代のチップと比較してみましょう。
旧世代との比較

他のチップと比較しなければ良さも何もわかりませんよね?
主なチップと主な機能の有無を比較してみましょう。
QCC3026 | QCC3020 | QCC3040 | QCC3046 | QCC3056 | |
True Wireless Stereo | ○ | ○ | |||
True Wireless Mirroring | ○ | ○ | ○ | ||
aptX Audio | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
aptX Adaptive | ○ | ○ | ○ | ||
ANC | ○ | ○ | ○ | ||
Adaptive ANC | ○ | ||||
cVc | 2-mic | 2-mic | 2-mic | 2-mic | 2-mic |
Voice Assistant button activation | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Voice Assistant word wake | ○ | ||||
DSPs (120MHz) | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 |
QCC30xxシリーズはQualcommのワイヤレスイヤホン用チップの中でエントリー/ミドルレンジ向けのチップです。
新しいQCC305xシリーズのQCC3056では、Adaptive ANC、Voice Assistant word wake、DSPが2つ搭載という3点が特長として表れていますね。
QCC3056の特長を3つまとまると、
- Adaptive ANCは周囲のノイズの状態に応じて変化するアクティブ・ノイズ・キャンセレーション。
- Voice Assistant word wakeは、音声コマンドだけでSiriやGoogleというボイス・アシスタントを起動できる。
- DSPは、デジタル・シグナル・プロセッサーを指し、QCC3056にはそれが2つ搭載されており、単純な処理能力が2倍。
となります。
古い世代よりも高性能かつ便利になっていることがわかりますね。
Adaptive ANCとVoice Assistant word wakeは、AppleのAirPods Proにも似たような機能が搭載されているので、QCC3056では一気にAirPods並みの機能の充実を図ることができるということですね。
QCC305xへの期待とまとめ

今イヤホンを買うのを待ったほうがいい理由が伝わったでしょうか?
QCC305xシリーズのチップが採用された完全ワイヤレスイヤホンが発売されるのが楽しみですね。
ただ、「一番の買い時は、それが必要な時だ」とはよう言われますので、参考程度に聞き流してもらえるとうれしいです。
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